2022年9月22日 北ブロック8支部合同例会を終えて
2022年10月17日
北ブロック行事
2022年度の北ブロック合同例会は9月22日午後6時からANAクラウンプラザホテルの大宴会場「万葉」において開催されました。
報告者は、株式会社高洋商会 常務取締役 山川耕平さんです。
山川さんの会社の強みは、コンクリートの型枠を製造・販売及びそれらに関する施工計画・設計を一貫して行うことです。
さて、当日は、午後3時半に会場入りした合同例会の実行委員は、例会開始時刻までの間、ZOOMの設定、受付のセッティング、各テーブルに置く資料やチラシの配布、懇親会の打ち合わせ等、準備に余念がありません。
そして、午後6時、主催者代表の挨拶から例会がスタートしました。続いて、「同友会3つの目的」の朗読や、報告者の山川さんの紹介が終わると、いよいよ、山川さんの報告です。
会場に出席された同友会の会員やゲスト様による総勢200名を超える参加者の盛大な拍手とともに山川さんが登壇されました。
◆報告内容
山川さんの報告タイトルは、「ど真剣に社員に伝えたい! 経営者の夢がみんなの夢をつくる」です。
人材派遣会社の営業マンだった山川さんは、創業者であるお父様から「会社を継いでくれ」と言われ、2013年7月に後継者として入社されました。
入社後、色々な会社の問題点が見えてきます。一方で、会社に誇りを持っているベテラン社員の存在も知り、会社を改革するために、社員さんと共に様々なことに取り組みをされました。しかし、自分のやり方を一方的に押し付けていたため、社員さんの反発に合い、次第に孤立していきます。
2017年、同友会に入会し、経営指針確立・実践セミナー(※経営理念などを作るセミナー)を受講されました。そのセミナーで「あなたが生きてこれたのは誰のおかげ? 社長(父)や母、そして社員さんのおかげでしょ! その人たちに感謝してるのか!!」と言われ、目が覚めます(※ 報告の中でこの話をされた時、山川さんの目には熱いものがこみ上げてきたようにも見えました)。
経営指針確立・実践セミナーを受講して作られた「経営理念」を社内に貼り出し、会社のビジョンを発表したときには、社員さんの反応もいまひとつだったものの、3S活動(整理・整頓・清掃の活動のこと)や同友会で学んだことを実践して、少しずつ会社の雰囲気も良くなっていきます。
今では、変わりつつある会社を自分たちの力で成長させたいと思っている社員も増え、会社の課題に対しても社内から意見がでるようになっています。今後は海外進出も視野に入れ、経営理念の一つでもある「型枠加工で培った技術で、想いをカタチにし、多様で豊かな世界を実現(※)」に向けて次の事業の柱を打ち立てようとされています。
※の正確な経営理念の文言は「私たちは、型枠加工で培った技術で、想いをカタチにし、多様で豊かな世界を実現します。」です。
◆感想
山川さんには、どんな苦難にぶつかっても心が折れない芯の強さを感じました。実際のところ、前述の「報告内容」には書ききれないほどの苦難に山川さんはぶつかっておられます。
いったいその芯の強さはどこからくるのでしょうか? 会社を良くしたいという気持ちだけではないと思います。山川さんの言葉を借りるならば、「(社員さんが)“生きる力”を身に付けられる会社にしたい」という想いが山川さんにはあります。山川さんの言う“生きる力”とはなんでしょう。それは誇りと夢だと思います。
つまり、社員みんなが誇りを持って働けて、社員みんなの夢を叶えられる会社にしたいという強い想いが、苦難にぶつかっても折れない心の芯を支えているのではないかと思います。
この想いが、報告のタイトルである「ど真剣に社員に伝えたい! 経営者の夢がみんなの夢をつくる」に込められた想いであり、これこそが山川さんが報告の中で社員さんや私たちに伝えたかったことだと思いました。
◆最後に
経営指針確立・実践セミナーを山川さんと同じ時期に受講された山川さんの仲間のグループ名は「火種の会」というそうです。山川さんのこの報告の話が火種となって、参加者の心に火をつけた、そんな熱い北ブロック8支部による合同例会になったことと思います。
北第一支部 田中利和司法書士事務所 田中利和